本気を見せて!
仕事ドキュメンタリー
本気のものづくりが
できるチームが財産
職種や役割は違っても「良いものをつくろう」という社員の気持ちはひとつです。「本当にこれがベストか」と何度も考え、いろんな可能性を追求する社員たちの仕事ドキュメンタリーをご紹介します。
仕事ドキュメンタリー
DIY好きの私にとって、
楽しい展開になっています。
自分の部屋を改造するDIY好きが高じて、ものづくりに携わる仕事に就きたかった。中でも、ものづくりの最初から最後まで関わり、完成を見届けられる仕事を求めた。
新卒の西村が選んだのは、エス・ビルドの営業。つくるものは“おしゃれオフィス”と言われるようなデザイン性の高い内装である。
デザインはしない、はずだった。
エス・ビルドは、オフィス内装のデザインはしない。設計・デザイン会社から提供されるデザインを、忠実に形にする会社だ。営業のミッションは、プロジェクトの旗振り役。工事責任者の現場管理と、どうやって形にするかを話し合う。壁紙や床材の在庫管理やスケジュール管理もする。“デザインはノータッチ”が基本だが、稀にデザインに踏み 込めることがある。西村は、その機会になぜか恵まれた。
「こういうイメージやったんよ」
「家具と壁紙を選んでくれない?」 企業からお願いされた西村は、カタログとにらめっこ。「デスクは丈夫で明るい 色味の木がいいかな」「北欧ブルーの壁紙が雰囲気に似合いそう」さんざん悩んだが、楽しかった。西村は企業とイメージを合わせるために、エス・ビルドの設計士に描いてもらった完成予想図を使って提案した。サンプルで手触りも確認してもらった。「こういうイメージやったんよ」と言われ、うれしかった。
私たちのオフィスをデザインする。
2023年、思わぬ展開があった。代表の澤口が、営業メンバーに本社オフィスのデザインを任せたのだ。西村の担当は、優しい光 が差し込むセミナールーム。ピスタチオグリーンの壁紙を選ん で、ふんわりと光が広がり、リラックスしながら話し合える空間に仕上げた。内装デザインの経験を生かせたし、光を考慮する知恵はデザイン会社から学んだことだった。西村は、ものづくりをたっぷりと味わえる営業が楽しくて仕方がない。
実現不可能と思うデザインほど、
形にしようと腕がなる。
現場管理のミッションは、職人さんたちを指揮して、オフィスの内装を完成させることだ。依頼主の多くは、デザインに定評がある設計・デザイン会社。実際にオフィスを使う企業の理念や風土によってデザインは変わる。どれもが単純ではないし、同じものもない。現場管理の腕の見せ所は、デザインを忠実に形にすることである。
一つひとつが、真新しい作品。
子供の頃からものづくりが好きだった井上にとって、ものづくりの喜びをたっぷりと味わえることが、エス・ビルドへの転職理由だった。井上は、現場管理ひとすじの大ベテラン。ビルの壊れた部分を修理していた前職と違い、エス・ビルド では真新しい作品をつくり続ける。しかも、メディアに取り上げられるようなデザイナーズオフィスだ。
どんなデザインでも形にしてみせる。
エス・ビルドに依頼される案件は、難易度が高い。何年やっても「こんなデザイン初めてだ」と新鮮な驚きがある。職人さんを指揮して、デザイン画を空間に変貌させていく過程が、井上は好きだ。特に印象的だったデザインは「ゆるやかな曲線でくりぬかれた木の天井」。実現不可能と思うデザインほど、形にしてやろうと腕がなる。「デザイン通り!」というお客様の声は、何度聞いてもうれしい。
どこでもやっていける後輩を育てたい。
もはや形にできない案件はほとんどないが、「自分ひとりの力では叶わない」と井上。営業も職人さんも知恵を絞って、デザイン通りに仕上げる方法を考えてくれる。年齢や職種を超えて“本気のものづくり”ができるチームこそ、エス・ビルドの財産なのだ。後輩いわく「井上さんから現場をとりあげたら干からびる」。現場大好き人間の次なる目標は、チームワークを受け継ぎ、内装仕上げでどこでもやっていける後進を育てることだ。
入社1年目の挑戦は、
レジンテーブルの製品化と事業の立ち上げ。
代表の澤口は、アトリエに一人こもってレジンテーブルの製作に打ち込んでいた。レジンテーブルとは、エポキシレジンという2液混合タイプの樹脂と、天然木から作られるテーブルのこと。製品化まであと一歩。澤口は製品化を共に成功させる仲間として、美大出身の谷垣を採用した。
事業が誕生するか、消滅するかの命運を握る。
「レジンに気泡が入って透明感がでない。この問題を解決してほしい」。それが澤口から谷垣に託された最初のミッションだった。レジンの透明度は、ダイヤモンドの透明度のように、ハイクオリティを示す重要項目のひとつ。気泡が入ればモヤがかかって売り物にならない。透明度の高いレジンテーブルの製品化は、新規事業の立ち上げも意味していた。新たなビジネスが誕生するか消滅するか、その命運を谷垣は握っていた。
美大の知識が通用しない、実験と研究の日々。
谷垣は美大出身だが、レジンは未体験。ものづくりとレジンテーブルへの好奇心を頼りに、実験と研究を繰り返した。レジンの透明度は、レジンの種類や混ぜ方、流し込む量、材料、容器、湿度によって変わる。天然木をテーブルの型枠に入れてレジンを流し込むが、硬化するまで72時間。その後、レジンの表面を3~4日かけてピカピカになるまで磨く。思いつく限りの可能性を試し尽くして1年後、磨きあげたレジンの透明度に谷垣は心を奪われた。
さらにアーティスティックな作品をつくりたい。
“無類のブランドになりたい”という願いを込めて、谷垣はブラン ド名を『MURUI」と名づけた。お客様の反応は「ほしい」 「かっこいい」と好評。どこまで透き通るのか果てが見たいという好奇 心と、事業を成功させたいという使命感が、谷垣をここまで連れてきた。「品質は日本トップクラス」と自負する谷垣の次なる目標は、常温で加工できるレジンの特徴を生かし、彫刻を融合させたアーティスティックなレジンテーブルをつくることだ。